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山口県で平飼い養鶏のスモールスタートに必要な申請・届出・準備

平飼い養鶏を始めてみようと思ったので、法令や申請など必要な情報を集めてみたので備忘録。

前提条件

  • 鶏卵養鶏
  • 山口県内
  • 10羽程度のスモールスタート
  • 将来的に羽数を増やしても100羽ぐらいかな
  • 自宅の敷地内(都市計画区域外)に鶏舎を建てる予定
  • ネットなどで鶏卵を販売したい

基本的には家畜伝染病予防法が中心になりますが、県の条例や、その他の法令も関わる部分があったので、以下にまとめてみました。

※ただし、全てを網羅していないこと・地域によって変わること・今後内容が変わることもあるので、注意です。自己責任で調べ直してください。

そもそも鶏は家畜なのか

家畜伝染病予防法で定義される「家畜」には、鶏が含まれるが、ペット用も含まれるので注意。

飼養衛生管理基準の遵守

家畜の所有者が最低限守らなければならない基準(家畜伝染病予防法)

農水省のホームページで、この基準に関するPDFが公開されていたので、熟読しておいた方が良さそう。

特に注意が必要だった一部をピックアップします。

飼養衛生管理者の登録

飼養衛生管理者を選任し、保健所に行って報告・登録が必要。

衛生管理区域の設定

鶏関連で使用する区域、それ以外の区域を明確に分ける。

鶏に接触する器具の保管場所や、接触した人間が消毒せず・服や靴を交換せずに移動する範囲などなど、考えうる全てを網羅することが求められる。

鶏舎を建てる場所や、放し飼いにする場所など、安易に決めない方が良いですね。

また、衛生管理区域内でペットを飼うのはNG。

衛生管理マニュアルの作成・各種の記録

記載する項目は、県が公開したPDFに記載されていた。

記録は最低でも1年間保存する。

埋却地の確保

鳥インフルエンザなどが発生した場合、家畜を処分し埋却するが、その際の埋却地はあらかじめ準備する。

埋却地の広さは、鶏(日齢が満150日以上)100羽あたり0.7平方メートルが標準となる。

または、死体の焼却施設を確保するのでも良いらしいけど、それはさすがに無理。

定期報告の義務

飼養状況や衛生管理状況等について、毎年1回(提出期限:毎年4月15日)、県家畜保健衛生所への報告が義務づけられている。

報告書の様式は、県や農水省のホームページで公開されている。

卵販売業の営業届出

鶏卵を販売する際に、保健所への届出が必要になる場合がある(食品衛生法)

「採取業」に該当する場合は届出が不要で、採取業の範囲は以下の通り。

薬生食監発 0518 第1号より

生卵をネットで販売する予定なので、採取業に該当するっぽいな。
ちなみに洗卵は流水とスポンジ・ヤスリで磨く程度を想定してます。

県知事への許可

定められた指定地域(市街地や観光地等)での飼育、かつ、鶏(30日齢以上)100羽以上の場合は、県知事への許可が必要(山口県の条例)

今回は不要。

鶏舎を建てる土地が「農地」の場合

鶏舎=農用施設なので、鶏舎を建てる土地が農地の場合、
農地から「農業用施設用地」に地目変更(いわゆる農地転用)する必要がある
農地転用には農業委員会への許可が必要。

今回は農地ではないので不要。

鶏舎を建てる土地が「農用地区域内の農地(青地農地)」の場合

農業用施設用地に農地転用する前に、「軽微変更」の手続きが必要。
ワンクッション挟まないとダメってこと。

軽微変更の手続きは、確認依頼書や土地利用計画図などを市町に提出して、許可をもらう手続きになる。3ヶ月ぐらいかかるとのこと。

鶏舎の敷地面積が200㎡未満の場合

農地転用は不要だが、農業委員会への届出が必要。

建築物に該当するかどうか

建てる鶏舎が「建築物」に該当する場合、建てる際に建築確認申請が必要(建築基準法)
建築物に該当するかのチェックは、市町の建築関係の課に聞いてみると良いみたい。

ただし、都市計画区域外で、木造500㎡、 その他(鉄骨等)200㎡以下の場合は、建築確認申請は不要。

今回は小さい鶏舎なので不要。

開発行為に該当するかどうか

市街化調整区域内で建てる場合は、それが開発行為に当たるかどうかの確認が必要。

もし該当するなら、開発行為申請というのが必要らしいが、ネットで調べた感じだとよっぽど大規模な鶏舎でない限り大丈夫っぽい。

今回は不要。

悪臭防止(・騒音防止)

届出の必要はないが、いわゆる都市計画区域などで悪臭の規制が厳しいので注意が必要。

悪臭防止法で市町ごとに規制地域と規制基準(臭いの強度)が指定されているとのこと。

ウチは該当しなかったけど、臭いや騒音はご近所トラブルの元になりそうなので注意します。

まとめ

今回のように、自宅の敷地内に小さな鶏舎を建てる場合は、申請的なやつの多くは不要になることがわかりました。

鶏舎を建てた後でトラブルになるのが嫌なので、今後は役所や農業関係者に確認をとって、慎重に進めていきたいと思います。